Q. ブロックチェーンゲームとは?
もしあなたにこのような質問をしたらどう答えるでしょうか?
A. ブロックチェーンによりゲーム内アイテムを所有できるという概念が盛り込まれたゲームのこと。
少し前の自分なら、こう答えていたでしょう。でも、最近妙に違和感を感じるのです。なんというか、ゲームなんだけどゲームでないというか、うまく言語化できない感情が胸の中にある。
今この文字を書いている瞬間、僕はまだ答えに辿り着けていないけど、今回はこの違和感の正体を、この記事を書きながら探っていこうと思います。
それは機能的な差なのか?
僕の言うブロックチェーンゲームっていうのは、今のところ大体の場合イコール「MyCryptHeroes(以下マイクリ)」になるわけだけど、ゲームとしては一見よくあるタイプのゲームです。
いろんな能力を持つヒーローをうまく組み合わせて、クエストを周回したり、大会に出たりして、手に入れたエクステンションを装備してさらに強くなっていく、そんなゲーム。
ランドも一種のギルドみたいなもので、同じ派閥のみんなでがんばろーという。そういうやつ、他のゲームでもあるじゃないですか。
いやいや、経済があるでしょ。ゲーム内の経済は中々ないでしょ。と思うかもしれませんが、最近のMMOではゲーム内経済が結構しっかり作られているものも多く、決定的な違いには思えません。
ただ、ブロックチェーンの技術を使っているというのはやはり大きな違いです。ゲーム内アイテムを所有できて、運営を介さずに取引できるというのは間違いなく新しい。ここにヒントが隠されているような気がします。
それはコミュニティの差なのか?
僕はオンラインゲーム、中でもMMOが好きで、新しいタイトルがリリースされる度にまずは触ってみて、面白かったら続けるし、面白くなかったら次のゲームを探す。そんなことを毎日していました。
MMOのコミュニティっていうと、まぁ当たり前ですが「ゲームをより楽しむための何か」をメインに活動します。
ゲーム内で友達と撮影したスクリーンショットを共有してみたり、攻略情報を紹介してみたり、はたまたゲーム内の素材を利用して自分の物語を作ってみたり、色々あります。
マイクリでもその点は同じものが多いですが、明確に違うことは、コミュニティでの活動そのものが、自身の収益に変換される場合があるということ。
僕が何のためにマイクリを遊んでいるか。答えは単純で、ゲームしながらお金を稼ぐためです。
ブロックチェーンの普及がーとか日本をブロックチェーン大国にーとか、高尚な理由は一切ありません。「僕がゲームで稼ぎたいから」ただこれだけです。
例えば、今まで日の目を見ていなかったヒーローの強い組み合わせが発見されたとしたら、そのヒーローの価値は上がり、そのヒーローを持っている人の資産は増えるわけです。
ヒーローのアートエディットが上手い人は、自分がエディットしたヒーローが売れたら印税が手に入ります。人気の絵師は指名でアートエディットの依頼が来るかもしれません。
情報発信力の高い人であれば、ランドの国王から広報としての仕事を得られるかもしれません。
ここで得られる資産は、ゲーム内だけで使える資産ではなく、現実の世界で使える貨幣に(一部間接的なものもありますが)変換することができるのです。
そして、もう一つ言えることがあります。
僕はマイクリに羽ばたいてほしい。
僕はマイクリがもっともっと広まって欲しいです。ソシャゲとかやってる暇があったら、今すぐマイクリを始めるべきだと、心の底からそう思います。
これって、今まで遊んできたゲームではなかった感情です。なぜそんな感情が生まれるのか?
それは、僕が少ないながらもマイクリのステークホルダーだからだと思います。僕の投資額なんて僅かなものですが、それでも運営の発行したアセットを購入し、所有しています。
ゲームの価値=アセットの価値にはならないかもしれないけど、それでもマイクリが広まって、アセットの取引が拡大すれば、それだけホルダーが利益を得るチャンスも増えるわけです。
なので僕はマイクリの発展を心から願っているし、もしもあなたがマイクリのアセットを持っているのであれば、同じ気持ちのはずです。
今までのポイントをまとめると、
・コミュニティ内での活動を通して利益を得られる可能性がある
・マイクリ自体が成長することが、 全てのプレイヤーの利にもつながる
だから、ゲームなんだけど、ゲームではないようなリアルを感じている。
あともう一歩な気がしてきました。
エコシステムという名のなにか
公式Twitterなどでよく出てくるこの言葉「エコシステム」。
「あー、エコシステムね。なんとなく知ってるわ。」
僕はこの程度の理解だったので、この機会に少し調べてみました。
本来は、生物とその環境の構成要素を1つのシステムとしてとらえる「生態系」を意味する科学用語。経済・マーケティング・IT分野等においては「自然界の生態系のように循環の中で効率的に収益を上げる構造」や、「複数の企業や登場人物、モノが有機的に結びつき、循環しながら広く共存共栄していく仕組み」といった意味で使われる。(kotobank.jpより)
なるほどね、よくわからん(ぉぃ。
なんとなくまとめると、マイクリの世界に外からETHが入ってきて、それがGUMに変わったりアセットに変わったりして循環することで、プレイヤーや運営などに利益がうまく分配される仕組み。
ということだと今は理解しておくことにします。
そして、マイクリにはプレイスタイルとして、士農工商というものがあります。
市:デュエルイベントなどでアセットゲット
農:クエスト周回でアセット採掘
工:アートエディットで印税ゲット
商:アセット売買で利益を上げる
どれか一つを極めてもいいし、組み合わせてもいい。エコシステムと士農工商、こうやってみると現実世界と同じように思えてきます。
現実世界と同じように。
現実世界と同じ。
・・・。
マイクリは、現実なのかもしれない。
CryptWorldという名の世界の創造
マイクリの正式サービスが始まって3ヶ月が経とうとしています。
ヒーローが販売され、 デュエルイベントが始まり、9つの国が出来ました。国の玉座には王が座り、国を守護するナイト、そして国を支えるシティズンがいて、これらは全てプレイヤーがその役割を担います。
国の繁栄は王とそのランドに所属するシティズンに委ねられ、運営は余程のことがなければ関与しないでしょう。
強く栄える国を作るにはどうすればいいのか?どのようにシティズンへ富を還元するのか?王とその仲間たちは、日々知恵を絞っています。
僕はこれがゲームだとはとても思えません。もちろんゲームなんですが、現実とリンクし過ぎています。これに無理やり名前をつけるとしたら、
現実リンク型仮想世界創生・運営シミュレーションゲーム
といったところでしょうか。
Q. ブロックチェーンゲームとは何か?
マイクリとは何か?という問いへの答えは出た気がしますが、肝心な疑問への答えはまだ出ていません。
冒頭での答えは「 ブロックチェーンによりゲーム内アイテムを所有できるという概念が盛り込まれたゲームのこと。 」でしたが、僕はこれまでの考察を通して、一つ勘違いしていたことに気づきました。
「ブロックチェーンによりゲーム内アイテムを所有できる」というのは確かに正しいんですが、重要なのは所有したアイテムの取引、またはプレイヤーのコミュニティ活動によって形成される「エコシステム」だということです。
アセットを所有できたとしても、それに価値がなければ意味がないし、その価値を支えるためのエコシステムがなによりも大事なのです。
マイクリのプレイヤーが一番恐れていること、それはマイクリが無くなりアセットの価値が無くなることです。ある意味、運営とプレイヤーは一蓮托生の関係であり、上がるも下がるも一緒の運命共同体なわけです。
そのために士農工商というプレイスタイルを提唱し、国をプレイヤーに運営させることで、エコシステムの発展こそがプレイヤーにとっての一番のインセンティブになるような設計にしたのだと思います。
そして、この考え方は実現の形は違えど、これから出てくる全てのブロックチェーンゲームに必要な要素です。
最後に僕の答えを述べておきます。
ブロックチェーンゲームとは、現実世界とリンクしたエコシステムを有するゲームのこと。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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